危険物に関する法令の続き(ラスト)
問題26
運搬容器の外部には、危険物の危険性の程度に応じ、原則として危険等級Ⅰ、Ⅱ、又はⅢの表示をしなければならないが、次のうち危険等級Ⅱに該当するものはどれか。
1 ガソリン
2 灯油
3 軽油
4 重油
5 シリンダー油
答え.1
●ここに挙げられているものはすべて第四類の危険物だが、危険等級はというとまず特殊引火物はⅠ。次いで第一石油類とアルコール類がⅡ、第二・第三・第四石油類及び動植物油がⅢに等級分けされる。つまりこの5つの中で危険等級Ⅱに該当するのは、第一石油類のガソリンということ。
問題27
危険物を運搬する場合の技術上の基準として、次のうち誤っているものはどれか。
1 運搬容器は、収納口を上方に向けて積載しなければならない。
2 運搬容器の外部には、原則として危険物の品名、数量等を表示して積載しなければならない。
3 危険物又は危険物を収納した運搬容器が著しく摩擦又は動揺を起こさないように運搬しなければならない。
4 特殊引火物を運搬する場合は、運搬容器を日光の直射から避けるため、遮光性のもので被覆しなければならない。
5 指定数量の10倍以上の危険物を車両で運搬する場合は、所轄消防署長に届け出なければならない。
答え.5
●基本的に間違い探し系は普通に考えて違和感のある文章を探せば良いのだが…一見するとどれも正しいように見える。しかし5の指定数量の10倍以上の危険物を~に関しては意外と縛りが甘く、そもそも10倍以上に限らず指定数量以上を運搬する場合は車両の前後に一定の標識を掲げ、また、危険物に適応する消火設備を設ければOKなのである。
問題28
危険物の移送の基準について次のうち正しいものはどれか。
1 危険物を移送するために移動タンク貯蔵所に乗車している危険物取扱者の免状は、当該移動タンク貯蔵所の常置場所の事務所に保管しておくこと。
2 移動タンク貯蔵所で危険物を移送する者は、移動貯蔵タンクの底弁その他の弁、マンホール及び注入口のふた、消火器等の点検を1か月に1回以上行うこと。
3 移動タンク貯蔵所を休憩等のため一時停止させるときは、最寄りの消防署に通報しなければならない。
4 移動タンク貯蔵所によるガソリンの移送は、丙種危険物取扱者を乗車させて、これを行うことが出来る。
5 移動タンク貯蔵所で危険物を移送する者は、10日前までにその計画を所轄消防署長に届け出なければならない。
答え.4
●先程とは違い、今度は正しい1つを見つける問題。つまり他4つの文章はすべて誤りとなる。
まずは1だが、免状は携帯していなければ×。
続いて2。1か月に1回といわず点検は移送の開始前は必ず行う。
3は安全な場所であれば停止OK。というか、休憩取るのにいちいち消防署探さなけりゃいかんのか(笑)。
5…いちいちそんなことやってられるか。
問題29
市町村長等が製造所等の使用停止命令を発令する理由に当たらないものは、次のうちどれか。
1 危険物の貯蔵及び取扱いの基準の遵守命令に違反した。
2 危険物保安監督者を定めたが、市町村長等への届出を怠った。
3 仮使用又は完成検査の承認を受けないで、製造所等を使用した。
4 危険物保安監督者の解任命令に応じなかった。
5 定期点検を行わなければならない製造所等で、法定期限内にそれを行わなかった。
答え.2
●これは比較的簡単。どれも重大な違反に思える中で、2だけはうっかりミスでありそう(笑)。遅滞無く届出なければとあるが、具体的にいつまでにというのが無い。
問題30
製造所等で危険物の流出その他の事故が発生したとき、当該製造所等の所有者、管理者又は占有者が、直ちに講じなければならない措置として定められていないものはどれか。
1 引き続く危険物の流出を防止すること。
2 流出した危険物の拡散を防止すること。
3 流出した危険物を除去すること。
4 事故現場付近に在る者を消防作業等に従事させること。
5 火災等の災害発生防止の応急措置を講じること。
答え.4
●いくら緊急時であっても、この文面だとたまたま現場近くに居た無関係の人を消防作業等に従事させることになるが…そんな権限はさすがに無いでしょ(笑)。
次回からは「基礎的な物理学及び基礎的な化学」の問題を解いていきたいと思います。
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